9孔尺八 だ~い好き!

( 異端尺八に関連した情報や思いを発信するブログです )

▶ 9孔尺八は楽しいよ ♪

わたしは30年前から9孔尺八を吹いています。
サンフランシスコで買ったモンティ・レヴィンソンさん製作の
竹製5孔尺八を、日本に帰ってから9孔に改造してもらったのです。

その前は、バンスリというインドの横笛を吹いていました。
でもその笛は、太さが尺八ぐらい、長さは尺八の1.5倍ぐらいあり、
首を横に大きく捻じ曲げて吹くことになるので、
長時間練習していると肩が凝りました。

それで、尺八なら首を曲げないから肩が凝らないんじゃないか
と思って、尺八を習うことにしたのでした。

尺八は、先生が用意してくださった5孔木管を使いました。
そして最初の1週間は簡単な唱歌や抒情歌などを習い、
その後は初級者向きの古典の曲を1か月に1曲ぐらいの速度で
仕上げていきました。

先生は、指導者としても演奏家としても素晴らしい方でした。
でもわたしは、あの古典の曲というのが、どうしても好きになれませんでした。
メロディーも、リズムも、曲の構成も、単純過ぎて退屈でたまらなくなるのです。

それで7か月でそのレッスンを辞め、以後は自分の好きな
ポップス、演歌、ジャズ、世界の民謡などを好き勝手に吹くことにしました。

そしてじきに、世の中には7孔尺八というものがあり、
それを使えば、テンポが速くて半音が多いジャズの曲なども
5孔尺八よりずっと簡単に吹けそうだと知って、7孔を吹くようになり、
さらに1年後には、9孔尺八というものの存在を知ったので、
手持ちの7孔尺八を9孔に直してもらったのでした。

以後はもっぱら9孔ばかり吹いています。

9孔だと、テンポが速くて半音が多いフレーズが吹き易いだけでなく、
移調や転調も簡単にできます。
5孔だと、移調や転調をする度に、サイズ違いの尺八に
持ち替えないといけませんが、9孔なら1本で大丈夫。
大抵の曲は耳コピーで吹けるので、楽譜は使いません。

半音、移調、転調だらけのアドリブでのかけあいなども、
9孔ならずっと簡単そうです。
⇒ これは、わたしにはまだまだ先の夢だけど… ^^)

尺八愛好家の皆さん、もしあなたが
邦楽よりも洋楽や現代曲を聴いたり歌ったりするのが好きだったら、
9孔尺八を試してみませんか?

5孔では難し過ぎて諦めてしまっていた曲が、9孔だと簡単に吹けるので、
レパートリーがぐっと広がりますよ!
わたしも9孔にしたら、楽譜なしで吹ける曲がどんどん増えて、
今では1000曲ぐらいになりました。

では、どこでその9孔尺八が手に入るのか?

一般には、「5孔を7孔に改造するのは簡単だが、9孔への改造は
音程が狂い易いから無理」 と断られることが多いようですが、
下記の2か所では、音程が非常に正確で、鳴りの良い9孔尺八を
驚くほど安い代金で作ってくださいました。

1) 市居尺八研究所
1尺1寸から2尺4寸までの5孔と7孔の塩ビ管尺八を
3,000円内外で製作販売しておられます。

わたしは特注で、1尺6寸と1尺9寸の9孔塩ビ尺八を3,400円で、
2尺1寸の9孔塩ビ尺八を3,800円で作っていただきました。

ただし、9孔管の制作はその時が初めてとのことだったので、
その後も注文に応じていただけるかどうかは
問い合わせてみないとわかりません。

また、人によって小指の長さが違うので、
長管だと、小指穴の位置が微妙に合わない可能性があります。
わたしも1本目はそうでした。

だから最初の注文は、1尺6寸~1尺8寸ぐらいのものにした方が
無難だと思います。

ともあれ、製作者さんにとっては手間がかかるばかりで
何のメリットも無さそうなこの特注に、とても誠実に対応していただき、
感激してしまいました。

2) 邦星堂和楽器店
先日、手持ちの木管5孔尺八を9孔に改造していただきました。
こちらは9孔への改造にも慣れておられるようで、
1穴3,500円で、4穴で1万4,000円。何の問題もなく仕上がりました。

また、「チ」と「ツ」が古典風の音程になっていたのを平均律に直してもらい、
ゆるゆるになっていた中継ぎも、接着して延べ管にしてもらったのですが、
それらの代金はサービスにしてくださいました。

邦星堂さんのブログのエッセイは大変面白くて、読んでいると時間を忘れます。

【追記】 ♪♪~♪ サンフランシスコで尺八を (1)~(16) ♪~ ♪ ♪ 
▲ こちらは尺八を習い始めて間もない頃、サンフランシスコで1年半
尺八吹きのストリート・ミュージシャンとして暮らした ゆうこの体験記です。
その時は7孔尺八を使っていましたが、帰国後すぐに9孔に改造してもらいました。






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